この記事では私が過去に行ったアフリカ、北米、欧州などでの経験を書いていきたいと思います。英語学習を『頑張って続けているけど大変で辛い!』と感じている方々に是非読んでいただきたいと思います。
ノンネイティブに国籍は関係ない
私はそれぞれの地域での教官として、受講生として様々なプログラムに参加してきた経験があります。基本的には世界中から集まって来ていて、医療従事者以外とも話す機会がたくさんありました。
その中で英語学習についてノンネイティブは「みんな英語に苦労している」ということを目の当たりにしてきました。英語が公用語になっている国で英語を母語として育った、すなわちネイティブでない限りはやはり皆さんそれなりに苦心しながら学んできているようです。
ウクライナ人は「英語が上手になりたいからたくさん話すんだ」と言って色々な人と話していました。高度な内容を論じる際は言葉が止まってしまい、四苦八苦しながらも自分の意見を述べていました。あるドイツ人は「今回の内容を考える時に、言語がボトルネックですね」と言っていました。アルゼンチン人は油断するとスペイン語が出てきていました。「スペイン語の勉強になるだろう?」などと冗談を言いながら周りを和ませたりしてとても良い方でした。多くの方が中東出身の人が話す独特なアクセントを聞き取るのに苦労していました。勿論私もどのように伝えたら誤解なく理解してもらえるか、常に考えながら英語を用いていました。
ここで意識したいのは、国籍や母語を問わず一見流暢に話してみえるノンネイティブも誰しもが裏で相応の積み重ねの上で英語を話しているということです。ノンネイティブである限り誰にとっても英語で話すことは必ずしも簡単ではありません。水上では優雅に泳いでいる白鳥も水面下では必死に水をかいているように、うまくいっているように見える人は、見えないところで努力しているのです(本人が努力だと思っているかは別問題ですが)。
外国人が集まり英語でコミュニケーションを取る場に行って抱く感覚は、試験会場で周りが優秀にみえることと似たようなものだと思います。物怖じせず自分にできる精一杯で臨みましょう。
自分の強みと弱みを知る
英語を流暢に使えるかどうか、に関しては教育システムの違いやEU諸国のように英語に普段から触れやすい環境にいることなどもあるので日本人と条件が違うこともあります。改善しようという姿勢が見られるとはいえ、日本の英語教育はまだまだ読解メインに作文とリスニング少々という場合が多いのは事実だと思います。学校で6年間(現在は更に長いですね)学んだにも関わらず、会話能力が身についていないという教育システムは改善の余地があるでしょう。
しかし少なくとも私は、「学校で文法を勉強して、沢山作文の練習をした積み重ねのおかげで完璧ではないにしろ高い精度で文法的に正しい英文を話せている」と考えています。もちろん高校卒業までに英語圏で生活するのに最低限の会話力が身につけられればいいのですが、それによって英文を読む時間が減れば英語の、他の能力に支障が出る可能性もあると思います。そのバランス、舵取りを考えると教育とは非常に難しいものだと感じます。
ひとりの英語学習者としては、自分が学んできた強みをしっかり活かして、あるいは弱みを補ってバランスよく学習を行うことが、自分に必要な英語力を伸ばすことに繋がっていくと思います。海外のノンネイティブと多く接し、教え教わる過程を通じて『学校教育は社会に出てからも自ら学び続けることができるよう、広く使える(最大公約数的な)知識と考え方を学ぶ場所』であり、『社会で自分という個人に必要な能力は自分で考えて磨いていくことが重要である』ことについて思考を深めることができました。
このブログでは読者の皆さまの英語学習のモチベーション維持を支え、実務で活躍できる英語力を身につけるために有用な情報を提供していきたいと思います。私自身、皆さまと切磋琢磨して成長していきたいと考えております。一つ一つ積み重ねて、頑張ってまいりましょう。